汗で悩む方にとっての”常識”とも言える『オドレミン』。”オドレミン”という言葉を知っているかどうかで、汗に悩んでいる人か見分けられるほど有名です。今回は、正しい使用方法と、私の正直な感想を書かせていただきます。
オドレミンとは?
『オドレミン』を一言で言うと、「塩化アルミニウム水溶液」です。二言で言うと、「汗を止めてくれる、すごい液体」。
塩化アルミニウム水溶液は、手汗や脇汗などで悩む人が皮膚科で処方してもらえるアレです。汗をかきやすい部分に塗って乾かすと、水酸化アルミニウムが汗腺にフタをし、汗を抑えることができます。
「市販の制汗剤で汗が止まらなかったのに、オドレミンを使ったらピタッと止まった!何かすごい成分が入っているに違いない!」
と思っていた時期が、私にもありました。私もそうでしたが、比較的年齢の若いときは、汗の悩みを周りに相談しづらいものです。もちろん、年齢を重ねても相談しづらいことに変わりは無いのですが、若いうちは、とにかく身近に手に入るデオドラントでなんとかしたいもの。
オドレミンは「薬局」でも手に入ります。ネット通販に抵抗のある方は、是非お近くの薬局へ。
オドレミンの製造販売元
オドレミンの製造元ですが、私の所有しているオドレミンには、「有限会社 皮膚薬科学研究所」と書かれていました↓
ネットで検索をかけると、「日邦薬品工業株式会社」と出てきます。現在のパッケージにも、そう印刷されているようですね。
オドレミンの成分
パッケージの裏を見ると、
【有効成分】
・塩化アルミニウム
・その他の成分
・グリセリン、水
と記載されています。オドレミンで重要な成分は「塩化アルミニウム」。調べたところによると、濃度は”13%”とのこと。
つまり、塩化アルミニウム濃度13%の水溶液ということです。ネットや薬局で購入できるものとしては、妥当な数字だと思います。現在では、手足用で20%を超えるデオドラントも販売されていますが、まずは10%からはじめてみてください。
ちなみに、国内の制汗剤の成分として一般的なのは「クロルヒドロキシアルミニウム」です。調べたところ、塩化アルミニウムよりも肌に優しく、その分制汗効果の薄い成分とのこと。塩化アルミニウムと水の反応で生成された「水酸化アルミニウム」に、「塩酸」を合わせて作られます。
塩化アルミニウムに比べて刺激が少なく、国内で販売されている制汗剤には、広く使用されている成分です。ドラッグストアの制汗剤で効果があるのであれば、肌に優しいそちらを使用してください。
オドレミンの効果
オドレミンを使用した私個人の感想を、正直に書かせていただきます。
汗を抑える効果
オドレミンは、確かに効果があります。ただし、”ピタッ”と完全に汗が止まる方や、そうでない方の個人差が大きいのも事実。
ちなみに、私の脇汗を”初めて”止めてくれたのは、このオドレミンでした。その効果に最初は感動したのですが、持続時間の問題と、効果があるときと無いときの差が激しい(おそらく塗り方が悪い)ので、また別の商品を探し始め・・という感じです。
ちなみに、「オドレミンは、全く効果が無かった」という評価も見かけますが、”全く効果が無かった”というのには、少々疑問を感じます。
「市販の制汗剤を使ったけど、全く効果が無かった」ならわかります。
「オドレミンで全く効果が無い」という方は、塗り方が悪いか、もしくは汗腺がどうにかなっている(耐性?)。もしくは、汗の量が多い場合でしょう。
手や足などの大量の汗には、濃度20%の塩化アルミニウムでも間に合わないケースもあり、その場合は”手術”か”ボトックス注射”など、人体に直接処置を施す治療で、治す方法もあります。
「いや、ただの脇汗にも効かないんだよ」
という方もいるかもしれませんが、そういう方は是非実験をしてみてください。
私は日課でランニングをしているのですが、そこで実験をしてみました。数日前から、片方の脇だけに何度かオドレミンを塗布し、ランニング開始。さすがに最後の方は両脇とも濡れていましたが、最初の10分程度は、確実に汗を抑えてくれました。
また、「汗で流れ落ちたら、また塗らないと効果がない」と思っていたのですが、意外にもランニングの翌日、”オドレミンを塗布しない状態”で過ごしたところ、一定の制汗効果があることがわかりました。もしかすると、汗をかいても汗腺には微量の水酸化アルミニウムが残っているのかもしれません。
塩化アルミニウム液(濃度10%以上)を試したことが無い方は、オドレミンから。手足などの汗がひどい方は、濃度20%以上の塩化アルミニウム液か、「パースピレックス(デトランスα)」なども試してみてください。それでも効果が無い場合は、医療機関への相談をおすすめします。生活に支障の出る、深刻な問題です。
”かゆみ”などの副作用
”かゆみ”に関しては、塩化アルミニウム液を使用する以上、避けられない問題です。その原因を説明します。
まず、オドレミンをはじめとする”塩化アルミニウム液”には欠かせない、”塩化アルミニウム”の化学式は「AlCl」。汗、つまり”水”の式は「H2O」です。
そして、それらが混ざると・・水酸化アルミニウム「Al(OH)3」 と塩化水素「HCl」が生成されます。あと、水素などもできますね。
この、水酸化アルミニウムが汗腺にスポッとハマって、汗の出口にフタをしてくれます(※詳しいメカニズムは、未だ議論されているらしい)。そして、副産物として生成される塩化水素、ようは塩酸です。これが”かゆみ”や”かぶれ”の原因となるのです。
今現在、私が一番効果があると思っている「デトランスα(パースピレックス)」は、”塩酸を中和する効果”をうたった製品ですが、正直”かゆみ”に関しては、そんなに変わりません・・。
「え、塩酸ってあの溶かすやつでしょ。ヤバいんじゃないの?」
と、心配するのは当然です。私も化学に詳しいわけではないので、正確なことは言えません。ただ、使用した感想として、「塗った直後に少しカユくなる程度で、持続するわけではない」。また、「汗を止める効果に比べれば、かゆみなんて大したことはない」と正直な気持ちを述べておきます。もちろん、敏感肌の方にとっては深刻な問題です。
肌が受け付けない方は、肌にやさしいデオドラントも検討してみてください。
ただ、国内のお医者さんでも普通に処方されていますので、人体にとって”かゆみ”や”かぶれ”以外の、深刻な影響が出る可能性は少ないでしょう。
「塩化アルミニウム液が、アルツハイマーなどの原因となる」という噂も一時期出回りましたが、今は因果関係が認められないとして、否定されています。ただし、くれぐれも口や傷口からは、接種しないように気を付けてください。
オドレミンの効果には個人差があるので、試してみないとなんとも言えません。ちなみに、体が慣れてきたのか何なのかわかりませんが、私の場合、3か月くらい使用したところで、”かぶれ”は全く出なくなりました。
気になる方は、二の腕などでパッチテストをして、確かめてみてください。ただし、多かれ少なかれ”かゆみ”は出ます。
オドレミンの使い方
※ビンをよく振ってから使用してください。
①汗を抑えたい部位を清潔にします。入浴後の使用がおすすめ。
②塗りたい箇所の、汗を含む一切の水分を拭きとります。
③オドレミンを適量、指先に付け、汗を抑えたい箇所に薄く塗ります。軽くすり込むように。
④塗った後、しっかりと乾かします。きちんと乾かさないと、効果は半減。
”入浴後”をおすすめする理由は、「塗った直後に汗をかいたら、効果が半減するから」です。経験上、オドレミンを塗った後、一度乾かさないと効果は得られません。
入浴後、つまり”就寝前”がベストなタイミングだと思います。
量に関しては、少量から試してみてください。最初の内は結構かゆいので、付けすぎると「かゆいぃぃ」と、かきたくなります(笑)。また、大量に付けたからと言って、効果が上がるということでもありません。
乾かす際には、ドライヤー(冷風)などを使用するのもアリです。
オドレミンの使用頻度
この”頻度”が、一番難しい。
まずは、「どのくらいの日数で効果が切れるのか?」確かめてみてください。汗の量(部位)によっても、日数は変わってきます。塗るタイミングは、効果が切れる前日。効果が持続している内に塗っても、あまり意味がありません。
最初(塗り始め)の1週間に限っては、毎日塗っても良いでしょう。
オドレミンに関する疑問
塗った翌日にお風呂に入っても大丈夫?
大丈夫です。乾いてしまえば汗腺にスッポリハマった状態になるので、効果は持続します。
効果が出ない場合は?
まずは、一週間使ってみてください。それでも、全く効果が感じられない場合は、エタノール配合の「パースピレックス(デトランスα)」を試してみてください。私はこれで、汗がピタっと止まりました。
オドレミンの購入方法
ネット通販以外なら、薬局です。
ネットで買うならAmazonか楽天、あとはYahooショッピングでしょうか。まとめ買いするとお得になるようですが、まずは1つか2セットあたりから試してみてください。
1本25ml。価格は、昔より少し高くなっている気がします。それでも、1,000円台で購入できますので、他の(塩化アルミニウム濃度10%以上)デオドラントと比べると、お手頃と言えるでしょう。
以下に商品へのリンクを貼りましたので、ご利用ください。
【Amazon】
【楽天】
「オドレミンの購入時に注意するポイントは?」も参考にしてください。
オドレミンよりも効果のあるデオドラント?
『オドレミン』で効果が持続する方は、オドレミンを使い続けてください。価格も手ごろで経済的です。
ただ、私のように「オドレミンで汗は止まるんだけど、日によって効果が違うし、完全に止まる訳じゃない」とお悩みの方。私の達した結論は「デトランスα(パースピレックス)」でした。同じ塩化アルミニウム液なのですが、エタノールが使用されているんですね。
「デトランスα(パースピレックス)」に関しては、別の記事にまとめましたので、是非ご覧ください。
ありがとうございました。
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